深い淵に沈んでいた意識が浮上する。はっとして目を開けると、視界がとても悪かった。なじみ深い眼鏡がない。どこにあるのだろうと体を起こす。少し目がまわった。
あれ、と思いながら横を見ると、サイドテーブルに敷かれたハンカチに、見慣れたそれが置かれていた。ひとまず安堵しながら眼鏡をかける。視界がやっとクリアになる。
辺りを見渡せば、清潔感のある白い部屋の中にいた。なぜかベッドの上にいる。病院だろうか。どこかで見たことのある内装のような気がする。
――ここはどこだろう。
仕事帰り、いつものように本丸に向かおうとしていたことは覚えている。政府のゲート施設には着いているはずだけど、それ以降の記憶がない。
いつかやらかしたときのように、また倒れてしまったのだろうか。それにしては、体が痛むということはなかった。
風邪をひいているわけでもないしなあ。心の中でつぶやき、首を傾げる。体調が悪ければ、本丸には行かない。男士たちに余計な心配はかけたくないし、迷惑もかけたくはない。それに初期刀の山姥切国広とお互いに無理はしないことを、ずいぶん前に約束している。
今は何時だろう。この部屋には時計がなかった。身につけていたはずの腕時計もなぜかない。本丸にはいつもの時間に向かうと連絡していた。刀剣男士たちは優しいので、姿を見せないことを案じてくれているかもしれない。そう思うと、早く状況を把握しなければと思う。
とりあえず人を探して事情を聞こう。
ベッドから降りようとしたちょうどその時、部屋の扉が静かに開いた。顔を見せたのは薬研藤四郎だった。白衣を羽織り、眼鏡をかけた見慣れた格好をしている。だけど、彼がまとう雰囲気はよく知る薬研くんのものと違っていた。
「起きていたか」
私に目をとめると、どこかの誰かの薬研さんは口を開いた。
「あっ、まだ動かないほうがいい。あんた、倒れて運ばれてきたんだ。じっとしていてくれ、すぐにあんたの近侍を呼んでくる」
何か尋ねる暇もなく、静かに素早く彼は部屋を去ってしまった。その小さな背中を黙って見送る。刀剣男士がいるということは、ここは政府の関連施設なのだろうか。近侍を呼んでくると言っていたけれど、なぜいるのだろう。
少しだけ目を閉じて、今日の近侍担当は誰だったか思い出す。朗らかな笑みを浮かべる、驚きを愛する太刀の姿が脳裏をよぎった。記憶違いがなければ、昨日に続いて今日も鶴丸国永が担当だったはずだ。私は彼にどう言い訳するべきか考えた。
ほどなくして、薬研さんとともになぜか山姥切国広が部屋にやってきた。よく知る彼と同じ雰囲気をまとっている……私の初期刀の山姥切くんだ。彼は難しそうな顔をしていたけれど、私と目が合うと軽く頷いた。
「で、あんたの主だが」
「状況は把握している」
「そうか、それならやることはわかってるな。今日はここで休んでいくといい。自由に過ごしてもらって大丈夫だ」
「すまない、感謝する」
「気にするな。でもまあ、一応政府の施設なんでな、羽目を外しすぎるのは勘弁してくれよ」
「了解しているし、あんたが考えているようなことにはならない」
「……じゃあ、邪魔者は退散するぜ。何かあったら、そこの内線で呼んでくれ」
去り際、薬研さんは意味ありげな微笑みを浮かべて私を見た。よくわからないながらに、お世話になっただろう彼に頭をさげた。
「あの、その……事態の把握があまりできてないんですが、ここはどこなんでしょう? あと、どうして山姥切くんがここに?」
「……主」
顔が近づく。彼の唇が私の唇に触れた。
心臓が止まるかと思った。何が起こったのか。勘違いじゃなければ今、私は初期刀である山姥切くんにキスをされた。
「え?」
ぽかんとしていると、肩を掴まれた。「本当に顔色が悪いな」彼は眉をひそめる。
「あんたは今、著しく霊力が低下している状態らしい」
「え? なんですって?」
「このままでは共倒れになるそうだ。だから一刻も早く、霊力を補給する必要がある」
「共倒れ……それって大変なことですよね? ど、どうすればいいんですか? 薬を飲めばいいんですかね?」
山姥切くんはゆるゆると首を振った。
「俺が主に霊力を分ける」
「分けるといっても、どうやって……?」
「こうやる」
山姥切くんの顔がまた近づいた。かと思えば唇をやわく食まれ、さきほどよりも長く口付けられる。
びっくりして、咄嗟に両手で彼の胸を押した。でも、びくともしなかった。顔を離した山姥切くんは困ったような顔をしていた。
「口を開けてくれないか」
「な、なぜです」
「霊力をわけるために。主に俺の体液を摂取させる必要がある、らしい」
「た、体液……ですか。この方法以外じゃダメなんですか?」
これからも顔をあわせるひととキスをするのは気まずい。こういうのは好きなひと同士がするべきことだ。
山姥切くんは目を細めて、私の頬を撫でた。彼は修行から帰ってきてから、ときどき知らない人のような顔をする。その度に戸惑ってしまう。美しい顔を隠していた布を取っ払ってしまったから、いっそう、そう思うのかもしれない。
「てっとり早い方法があるぞ」
彼の声はひどく落ち着いていた。なんだかいつもと雰囲気が違う。どう返事をするべきかわからず、声を失ってしまう。
そんな私のことなど構いもせずに、山姥切くんは体にかかる布団を躊躇いもなく捲った。そうして私のお腹の下の方にそっと人差し指を置いた。
「ここに……俺のものを注げばいい」
前髪の間から静かな湖面を思わせる碧い瞳がのぞき、こちらを見ている。
何を、とは聞かなかったし、聞けなかった。私は子どもではなく、それなりの年齢の大人だ。わざわざその場所を指すのだから、きっとそういうことなのだ。恥ずかしながらそういった経験はないけれど、山姥切くんが何を言わんとしているかは察せられた。
耳のあたりが熱くなる。きれいな顔を見ていられなくなって、俯いて手もとを見つめる。彼とそういう行為をすることはできないと思った。きっと恥ずかしさで死んでしまう。それに彼にも相手を選ぶ権利があるはずだ。
「どうする? 上と下、どっちがいい? 俺はどちらでも構わないぞ」
「う、上でお願いします……」
何を言っているんだろうと思う。でも、そう答えるしかなかった。急に緊張してきてしまい、めくられた布団を手繰り寄せてカバーを握りしめる。ぐしゃりとしわが寄ったそれをじっと見ていると、山姥切くんが私の片手をとった。
「じゃあ口を開けろ……それから、逃げないでくれ」
「は、はい……」
山姥切くんは頷いて、もう片方の手で私の肩を掴んだ。そのまま優しくベッドの上に押し倒される。
端正な顔が近づいてくる。きっと私は間抜けな顔をさらしているに違いない。いますぐこの場から立ち去りたいという気持ちを抑えて、目を閉じる。人工呼吸だと思え、これは治療行為なのだと念じた。
唇同士が触れ合った。開けた口から温かな舌が入ってきて、的確に縮こまった私の舌を探って絡め取る。いやらしい水音が直接鼓膜から伝わってくるような気がして、頭がくらくらする。思わず舌を引っ込めようとしたけれど、山姥切くんは許してくれなかった。肩を掴む彼の手に力がこめられる。
どうしたらいいのか。なんでこんなことになってしまったのだろう。考えていると口が解放された。なんだかほっとしたような、名残惜しいような不思議な気持ちになる。
山姥切くんは自分の唇を舐めるとベッド脇の椅子にすとんと腰をおろした。
「あんたがやらないと、あまり意味はないんだがな。俺がしたように、してくれないか」
「……難しいことを言うんですね」
「もう一回、実演してやろうか」
「恥ずかしいですよ……と言っている場合じゃないんですよね」
ふう、と小さく息をつく。
「実演は大丈夫です……えっと、がんばりますので、お願いします」
「わかった。やるか」
どうして彼はこんなに涼しげなんだろう。全然動じていない。この状況に思うところはないのだろうか。大切な刀剣男士とこんなことをするなんて、私は一度も考えたことはなかった。
「あの、嫌じゃないんですか」
「嫌ならやらない、こんなことは。どういう意味かわかるか」
「私が、あなたの主だからですか」
「……それだけじゃない」
椅子をベッドに近づけると、腰を浮かせて山姥切くんが覆い被さってくる。手首を掴んでいた彼の片手が、私の指に絡んでいく。骨ばった男の人の手だ。
唇が触れたのを合図に、口を開いた。ぎゅっと目を閉じて羞恥に耐えながら、山姥切くんの口に舌を差し入れる。縋るように彼の手を握ると、そっと握り返してくれた。
私の舌は歓迎されるように彼にすくい取られた。ちゅ、とその舌を吸う。はたしてこれでいいのかどうか。わからないまま何度も繰り返す。息ができなくて苦しい。酸欠になりそうだった。ちゅ、くちゅ、ちゅぱと卑猥な水音が響く。
唾液を交換し、飲み込む。なかなか難しい行為だった。山姥切くんも飲み込んでいる気がするけど、おいしいわけでもないし、やる必要はないんじゃないか。そんなことをちらっと思ったものの、すぐに何も考えられなくなった。だんだん気持ちがよくなってくる。ふわふわする。なにがなんだかわからない。
「主、鼻から息をすれば大丈夫だ。……これは邪魔だから外すぞ」
眼鏡が取り上げられてしまった。視界が一気にぼやけていく。常なら不安になるところだけれど、そばに彼がいるので怖くはなかった。ただ、眼鏡をはずされたとき、彼が何か言いたげだったのが気にかかった。
「主、続きを」
「ま、まだやるんですか!?」
「今日は念入りに。目眩などもあるんだろう」
そういえば貧血のような症状があった。あれも霊力不足が原因だったのか。覚えがあったので小さく頷く。
「自覚はないのかもしれないが、体を動かすのは大変だろう。一週間ほど霊力摂取を続ける必要があるらしいぞ」
「一週間も、ですか」
「ああ。……まあ、今やっているほどではないとのことだが」
「そうなんですか。山姥切くんには、いつも迷惑かけてしまっていますね」
「迷惑なんかじゃない。……嫌な予感がしたんだ。鶴丸に近侍を変わってもらってよかった。しばらくは俺が近侍をやる。いいな?」
彼にしては珍しく、有無を言わさない問いかけだった。私は頷いた。
「はい、よろしくお願いします」
「それじゃあ続きだな」
「………………はい」
もう一度、唇を重ねる。羞恥心が消えることはない。今日はいつまでやればいいのだろうと考える。自分の不甲斐なさに申し訳ない気持ちがあふれてくる。
行為はしばらく続いた。いつしか私はまた意識を手放していた。
***
目が覚めるとカーテンの隙間から、明るい光が差し込んでいるのが見えた。いつの間にか朝になっていたらしい。体を起こして、サイドテーブルの上の眼鏡に手を伸ばす。昨日より、体が楽になっている気がした。
彼のおかげだ、と視線を横に向ける。ベッド脇では山姥切くんが椅子に腰掛け、腕を組んで目を閉じていた。絹糸のような金の髪に、きらきらと天使の輪が輝いていた。
眠っているのだろうか。美しく、格好良いその寝顔に思わず見惚れてしまう。ついでに昨日のことまで思い出してしまい、頬が熱くなった。
知らずしらずのうちに、彼の唇に視線がいく。こんなにきれいな刀剣男士と私はキスをしてしまったのだ。彼は最初に選んだ刀でずっと一緒にやってきたひとだったのに、今後どんな顔をして接していけばいいんだろう。ちゃんと普通に、できるだろうか。
不意に山姥切くんの瞳が開いた。眠たそうに瞬きを繰り返すと、うっすらと水の膜の張った瞳が私を見た。
「……起きていたのか」
「お、おはようございます。ずっと付き添ってくれてたんですね」
「ああ、迷惑だったか」
「いいえ、とんでもないです。ありがとうございます。むしろ申し訳ない、」
すべて言い切る前に山姥切くんが私の口を塞いでくる。驚きに目を見張らせていると、「霊力の補給だ」と彼はなんでもないことのように言った。
私は内心で頭を抱えた。そういえば霊力補給がまだまだ必要なのだった。
「……あなたは大丈夫なんですか? 霊力を分けることで、体調悪くなったりしてませんか?」
「俺は問題ない。そら、主」
何を促されたか察して、目をつむる。少しかさついた唇が私の唇に触れた。昨日はいっぱいいっぱいでわからなかったけれど、なにか温かいものが体を巡ったような気がした。
顔を離し、目を開けて呼吸を整える。昨日から何度も続けているキスだけど、やっぱりどうにも心臓に悪い。うるさい鼓動を鎮めるように胸に手をあてていると、山姥切くんが服のポケットから何かを取り出した。
手渡されたのは使い古された腕時計だった。私が探していたものだ。
「今はあまり時間は気にしてほしくはないんだが、必要だろうから」
「持っていてくれて、ありがとうございます。……えっと今から帰れば、仕事には間に合いそうですね」
「おい、この状態で行くつもりなのか。同意しかねるぞ」
「そうは言いましても、熱があるわけでも吐き気があるわけでもないですし、腹痛も頭痛もありませんし、休みをもらう理由がないというか……」
「あんたというやつは、どうしていつもこう……!」
そんな問答をしていたところ、「入っても大丈夫か」という声が扉の外からかかる。どうぞ、と答えると薬研さんが姿を見せた。彼は部屋の中を視線だけで見て、ベッドの中の私を一瞥すると、なぜか感心したように息をついた。
「結構、我慢できなくなるやつらが多いんだがな」
意味深に笑って、薬研さんは山姥切くんをじっと見た。私には彼の言う意味がわからなかったけど、山姥切くんにはなんのことだかわかったらしい。決まりが悪そうにさっと顔を背けてしまった。
「主想いなのはいいことだ。で、あんたの容態についてだが、話してもいいか」
「あ、はい。お願いします」
薬研さんは医師の話を伝えに来たようだ。誠実な紫の瞳がまっすぐこちらを見つめた。そして開口一番、霊力不足の原因はわからない、と彼は実に潔く言った。最近審神者界隈で同じように霊力が足りなくなる者が増えているらしく、究明中とのことだった。症状の出ている審神者にはある程度の共通点があるとのことで、なんらかの呪術の影響を受けている可能性も否定できず、術に詳しい人たちも交えて原因を探っているらしい。自分の知らないところで、ずいぶん大事になっているみたいだった。
「刀剣男士からの霊力補給は、あくまで応急措置みたいなもんだ。回復傾向にあるとはいえ、疲れも見えるし無理はしないことだな。あんたは現世で働いているとそこの兄さんから聞いているが、今日明日は本丸で安静にしていてくれ。原因がわかるまでは、あんたの安全のためにも本丸にいたほうがいい」
薬研さんは「本丸」の部分を強調した。審神者の霊力の影響を受けた場所で、同じく審神者の霊力が流れている刀剣男士たちとともにいることが重要だ、と彼は言う。
入院費などは審神者としての給料から引き落とされること、審神者保険で一部負担されることなど、こまごまとした話をして彼は部屋を退出した。自分が審神者専用の病院にいることを今更ながらに知る。
「同じ状況の方がほかにもいるんですね……。早く原因がわかるといいんですけど」
「そうだな。……俺は本丸のほうに連絡してくるから、その間にあんたも必要なところに連絡しておいてくれ。ここを出る支度も頼む」
「あ、はい。わかりました。すぐに済ませます」
山姥切くんが病室から出て行くのを確認し、近くに置かれていた鞄から携帯端末を取り出す。ちょうどいい時間だったので職場から連絡した。詳細は伏せつつ用件を話すと心配され、「ゆっくり休んでくださいね」と優しく言われてしまった。
帰るはずだった実家にも連絡をした。しばらく本丸で過ごすことになりそうだという話をすると、「無理しちゃだめだよ、みなさんによろしくね」と母は言った。それから、「みかんたくさん貰ったから、また持っていってね」と続けた。いつもと変わらない言葉になんだか安心した。
髪を手ぐしで梳かし、ヘアゴムでひとつにまとめる。必要な設備は部屋にそろっていたので、簡単に身だしなみを整えた。お風呂に入りたい、とぼんやり思う。
部屋に忘れ物はないか等チェックしていると、山姥切くんから声がかかった。いろいろタイミングを見計らってくれていたのかもしれない。返事をし、手荷物を持って外へ出た。
「あるじさま、おかえりなさーい」
門をくぐると、今剣くんが一番に出迎えてくれた。
「山姥切からはなしはきいています。ゆっくりやすんでくださいね!」
そう言うなり、彼はびゅーんと勢いよく屋敷の方へ走っていってしまった。元気なのはいいことだ。隣にいた山姥切くんが「主の帰還をみんなに伝えに行ったのだろう」とぽつりとこぼした。
「あんたはゆっくり歩けよ」
急いだ方がいいだろうか、と考えていたのを見透かされたようだった。私は曖昧に笑って頷いた。
本丸にたどり着くまでに何振りかの男士とすれ違った。みんな温かな思いやりのある言葉をくれる。「顔色悪いな。ちゃんと寝ろよ」「あんたが休んでいる間、よければ遠征行くぞ」「たくさん食えよ」「働きすぎはよくないぜ」刀剣男士はいつだって優しい。彼らがいるから、私も頑張ることができる。
庭を眺めながら、山姥切くんに言われたとおりにのんびり歩く。庭には色とりどりの花が咲き乱れている。
本丸の景趣は春だった。強い風が吹き、満開に咲く桜の花びらがはらはらと宙に舞い散った。
「……そろそろ景趣を変える時期ですね」
四月の末だ。とうに花の盛りは過ぎている。本丸の景趣を私は現世に合わせて設定しているのに、変更するのをすっかり忘れていた。
目を細めながら呟く。独り言のつもりだったけど、「ああ」と隣から律儀な声が返ってきた。
審神者になってから、どれだけの時間が経ったのだろう。何回春を迎えたのだろう。日々はあっという間に過ぎていく。
あとどれだけ、みんなといっしょに春を迎えられるのだろう。少し感傷にひたっていると、「主」と呼ばれる。顔を向けると不意打ちのように山姥切くんが唇を重ねてくる。
「!? だ、だれか見ていたら、大変ですよ!」
「だれもいなかった。それに主はまだ、霊力が足りていない」
「お気遣いはありがたいのですけど、ほんとのほんとに山姥切くんはなんともないんですね?」
「主は心配性だな。俺のことは気にするな。あんたは、あんたのことだけを気にしていればいい」
しばらくしたら、また補給する。山姥切くんは穏やかな顔で言うと、私の荷物を持って、先に本丸のほうへ歩いていった。
「……補給かあ」
本当に大変なことになってしまった。私の心臓はちゃんと保つのだろうか。
こうして、妙な状態での長い日々が始まったのだった。