☆おまけ1(小話)
※会話文のみ。本編の恋愛相談後の話。
審神者が執務室で書類仕事をしていると、山姥切国広がお茶を持ってやってきた。
「主、休憩にしないか?」
「ありがとうございます。ちょうど一区切りついたところだったので、いただきますね」
「ああ。茶菓子もあるぞ」
「わあ、美味しそうですね」
「…………」
「? どうかしましたか?」
「いや、その……」
「話しづらければ、ゆっくりで構いませんよ」
「すまない……。その……、あんたは、その、男と女が二人きりでいるときは、どういうことをするものか、知っているか?」
「ええと、その男女の関係にもよると思いますけれど……。その男女は恋人ですか? 友人ですか? それとも職場の同僚ですか?」
「……こっ、こいびと、だ……」
「なるほど、恋人ですか。そういう場合は、二人でお喋りをしたり、一緒にご飯を食べたり、あとは遊びに出かけたりするんじゃないでしょうか」
「そ、そうか」
「はい。他には、手を握ったり、抱きしめあったり、きっとキスなどもしたりしますよね」
「き、キス!?」
「はい。でも、私はしたことがありませんし、恋人もいたことがないので、想像でしか言えませんが……、きっと楽しいでしょうね」
「そ、そうか」
「山姥切くんはそういった経験はあるんですか? あ! 答えたくなければ、無理にとは言いませんが」
「……俺は、その……、ある、といえばある」
「まあ! さすがです! どんな方なんですか?」
「え?」
「え?」
「えっと、その……、内緒だ」
「……ふふ。確かにこれは内緒にしておくべきことですね。でも、山姥切くんが経験済みとはびっくりしました。これなら、お相手の女性のこともしっかりとリードできるのでは?」
「いや、それは……」
「もしかして、あまり上手くいっていないのですか?」
「…………」
「そうなのですね。……大丈夫ですよ。最初はみんな初心者なのですから、少しずつ学んでいけばいいんですよ。まあ、経験皆無な私が言っても説得力ないかもしれませんが」
「いや、そんなことは。……俺もそう思う」
「それにですね、山姥切くんは素敵な男性なのですから、あなたが想う方だってすぐに好きになってくれますよ」
「……本当か!?」
「はい! 自信を持ってください!」
「そうか……、わかった。あんたの言うとおり、頑張ることにする」
「応援しますよ! 頑張ってください!」
「ああ。ところで、主。一つ訊きたいんだが、いいだろうか?」
「はい、どうぞ」
「あんたは、その、恋人がいたことはないと言っていたが、好いた男はいるのか?」
「え? いえ、特には……」
「…………。……そうか」
「? どうかしたのですか?」
「いや、なんでもない。気にしないでくれ」
「?」