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2024年11月18日(月) 11:18:56〔1年以上前〕 更新
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2023/06/12 (Mon) 21:38:59 No.5 by みやこ 〔2年以上前〕
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彼女は俺だけのものだ。他の誰にも渡さない。俺以外の奴に笑いかけないでくれ。俺だけをずっと見ていて欲しい。
そんな醜く傲慢で浅ましい感情が自分の中にあるなんて思いもしなかった。でもこれが本当の俺の姿なのだ。主を独り占めしたい。主を独占したい。主が愛しているのは俺だけでいい。そんなことを考えてしまう。
(どうかしている)
こんな気持ち、知られてはいけない。知られるわけにはいかない。だってこんな汚い欲望を主に向けているだなんて知られたら、嫌われてしまう。それだけは嫌だ。絶対に、それだけは。
ぎゅうと拳を握りしめる。掌に爪が食い込んで血が滲んでいた。痛みが理性を呼び覚ましてくれる。この感情を彼女に悟られる前に何とかしなければ。
「……山姥切くん?」
ふと名前を呼ばれて我に返った。振り返ると主が心配そうにこちらを見ている。しまった。またやってしまった。
慌てて取り繕おうとするが上手く言葉が出てこない。そんな俺の様子を見て、何かを悟ったのか彼女が小さく息を吐いた。そしてそっと俺の手を掴んで持ち上げる。傷口をまじまじと見つめた後、彼女は絆創膏を取り出した。
「あまり強く握りしめると痛めてしまいますよ。ほら、血が……!」
慌てる彼女をよそに、俺はぼんやりと彼女の手の動きを目で追っていた。丁寧な手つきで丁寧に貼ってくれている。まるで割れ物を扱うかのような優しい動きだ。
「はい、できました」
そう言って微笑むと主は俺の手を解放した。だが、名残惜しくてついその手を追いかけてしまった。咄嵯に自分の手を重ねて包み込むように握る。驚いたように目を丸くする彼女を見つめて小さく口を開いた。
「……すまない」
「いえいえ。気をつけてくださいね」
優しく諭すような声音に胸が締め付けられる。ああ駄目だ。離せない。そのままじっと手を重ね続けていると、ふふ、と笑う気配を感じた。顔を上げると、慈しむような眼差しで俺を見つめていた彼女と目が合う。どきりとした。頬に熱が集まる。思わず視線を外すと、彼女がくすくすとおかしそうに笑った。
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