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2024年11月18日(月) 11:18:56〔1年以上前〕 更新

■2023年[25件](2ページ目) ( 25

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ネタの覚書や小ネタなど。ジャンルは刀剣乱舞のみ。年齢制限のものには鍵をつけています。

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SS 〔420文字〕 編集

No.16 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

後ろからハグ | #姥さに 山姥切を充電したい審神者。


 特にすることもないので自室で本を読んでいたところ、好ましい気配がこちらに近づいてくるのがわかった。すぐに襖が開いて主が入ってくる。なにかと思って振り返る前に背中に軽い衝撃が走った。細い腕が回されて背中に彼女のやわらかい体が密着する。
「どうした?」と尋ねると彼女は答えた。
「充電中」
 俺の背中に頭をぐりぐりと押しつけてくる。
しばらく好きにさせておいて、やがて俺は口を開いた。
「俺にもさせてくれ」
 彼女の腕を振りほどいて向き直り、その華奢な体を抱きしめる。主が驚いたように身じろぎするのを気にせず強く力を込めると、彼女もまた同じように俺の背に手をまわした。主の肩に顔を埋めると、主はくすっと笑って言った。
「山姥切も甘えん坊だね。同じだね」
「そうだな」
 主は時々こうして俺にだけ見せる顔を見せる。俺だけが知っている主の顔。俺だけの特権。……俺だけの特別な時間だ。

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SS 〔567文字〕 編集

No.15 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

静電気 | #姥さに 帯電しやすい体質の審神者。


 バチッと音が響いて視界に火花のようなものが散った。一瞬の痛みと衝撃に驚いて、伸ばしかけていた手を引っ込める。まじまじと手のひらを見つめ、それから触れようとしていた相手――主である審神者の方へと目を向けると彼女はすまなさそうに眉を下げて謝った。
「すみません。静電気みたいです。私、帯電しやすい体質で……」
 審神者の言葉に山姥切はなるほどと納得した。だが、「お互いに痛いですし、あんまり触らないほうが……」と言われてしまうとなんだか残念な気持ちになる。暖かい季節はこんなことはなかったと思うが、まさか冬の間ずっと我慢しろというのか。それはちょっと酷ではないか。好いた相手に触れられないのはつらい。この感情を与えたのは他ならぬ彼女なのだから、責任を取って欲しいものだ、と山姥切は思う。
 どうしたものかと考えていれば、審神者は困ったように笑って言った。
「部屋の加湿をして、肌の保湿をして、服に気をつければ少しはマシになるとは聞きますが、どうなんでしょうね」
「マシになるのなら、試してみる価値はあるんじゃないか」
 あんたに触れたいから、とは言えない。山姥切は「短刀たちもあんたに触るたびにああやって静電気が起きていたら不憫だから、対策をした方がいいかもな」と言葉を濁した。

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SS 〔486文字〕 編集

No.13 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

使い捨てカイロ | #姥さに 寒い日の差し入れ


 寒さが厳しい日が続く中、審神者は執務室で仕事をしていた。暖房器具はあるが電気代の節約のため使用を控えている。そのため、部屋の外とあまり変わらない気温で作業を続けていた。
「さすがに冷えるなあ……」
 独り言のように呟き、とうに冷めてしまった茶をすする。そのとき、障子の向こうから声が聞こえた。
「失礼する」
 山姥切国広の声だ。返事をして入室を促すと、彼は遠慮がちに部屋に入ってきた。そして後ろ手に戸を閉めた後、審神者の傍へ歩み寄る。
「……おい、この部屋冷えるぞ。大丈夫なのか?」
 心配そうな表情を浮かべる彼に、審神者の顔は自然と綻んだ。
「お気遣いありがとうございます。ですが平気ですよ。慣れていますから」
「だがあんたが風邪を引いたりしたら大変だ。……そうだ、これを使え」
 彼はポケットから何かを取り出し、審神者に握らせる。それは使い捨てカイロだった。
「温かい飲み物を用意してやるから待っていろ」
 立ち上がって慌ただしく厨へ向かう彼を見送り、手のひらの中の温もりを感じながら、審神者は小さく微笑んだ。

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SS 〔458文字〕 編集

No.12 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

肉球ぷにぷに | #女審神者 と鳴狐のお供のキツネ。審神者がぷにぷにしてるだけ。


「あわわ、あるじどの~おやめください~」
 鳴狐のお供のキツネは困っていた。それはもう心の底から。何故なら、
「よいではないかよいではないか、ぷにぷに~」
 と、審神者がキツネの肉球を触っているからだ。動物好きの彼女は暇さえあればこうして構ってくる。特に肉球がお気に入りらしく、いつもこのように揉んでくるのだ。
 最初は良かった。審神者に構ってもらえるのは嬉しいし、一緒にいる鳴狐も彼女がそばにいると楽しげにしている。だが、それも毎回となると話は別だ。何せずっとこの調子なのだから。飽きてくれればいいものの一向に止む気配がない。そろそろ解放してほしいと思うのだが、
「ふふふ~、肉球可愛いね。でもそれだけじゃないんだよ。こことかここも可愛いよ」
 こう言って今度は毛並みを撫でてくるのだからどうしようもない。もはや抵抗する気力すらなくされるがままになっている。そのうち諦めて身を委ねているうちに、キツネは眠りに落ちてしまった。

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SS 〔612文字〕 編集

No.11 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

じゃれ合う | #長義さに ただイチャイチャしてるだけな気がする。


 長義さんはよく私を後ろから抱きしめてくる。今も彼は背後から私のお腹に手を回し、肩に顎を乗せている状態だ。その状態で他愛のない話をするというのがいつもの流れなのだけれど……。今日は何だか雰囲気が違う気がする。何というか、ちょっと……、そう、甘えん坊モードみたいな感じ。私が「どうしたんですか?」と尋ねると、「別に何もないよ」と彼は微笑んだけれど、絶対何かあるはず。
 私は彼の腕にそっと手を置いて、「話してくれませんか?」と尋ねた。すると、暫く沈黙が続いた後、「……じゃあ、話すけど」と言って口を開いた。
「主は最近俺のことを放置することが多いよね」
「それは……」
 確かに最近は業務が立て込んでいて妙に忙しく、あまり構ってあげられていなかったかもしれない。自覚がなかったことを申し訳なく思っていると、彼は更に続けた。
「寂しかったんだよ」
 素直な言葉に胸がきゅんとする。思わず振り返ると、拗ねたような顔をしている彼と目が合った。それがなんだか可愛くて、胸がときめく。思わず自分から口づけをしてしまった。唇が触れるだけの軽いものだけど、それでも効果は抜群だったようで、彼の瞳は驚いたように大きく見開かれた。その後、ふわりと嬉しそうに細められて、今度は彼からのキスを受ける。しばらく啄むように繰り返した後、そのままなだれ込むようにして事に至った。

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No.10 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

吐き気 | #姥さに 吐き気に襲われる審神者


「うっ……」
 急に込み上げてきた吐き気。慌ててトイレへと駆け込む。そしてそのまま胃の中のものを吐き出した。最近、こういうことが増えてきている。食欲不振に、倦怠感。これはきっと風邪の症状ではないのだろう。ふらふらしながら自室に戻る。その途中、ぐらりと視界が傾いだ。
「……あれ?」
 倒れそうになったところを、間一髪のところで支えられる。見上げると、そこには山姥切国広の姿が。
「どうした」
「すみません、ちょっと目眩がして……」
「無理はするな」
 そう言って彼は私の身体を支えてくれる。彼の手は大きくて温かい。そんなことをぼんやりと考えていると、彼はおもむろに私の頬に触れた。
「熱があるな……」
「そうでしょうか」
「今日はもう休め。部屋まで送っていく」
「はい」
 彼に手を引かれるまま、部屋へと向かう。不思議と先ほどまでのひどい吐き気は消えていて、私はただ黙って歩き続けた。

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SS 〔517文字〕 編集

No.9 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

キス | #姥さに 恋人になってひと月のふたり。そろそろ一歩進もうと…。


 そこに座ってくれと言われたので、審神者は彼の言うとおり、黙って用意された座布団の上に正座していた。目の前にはかしこまった様子で座す山姥切がいる。彼の顔は真剣そのもの。審神者は思わず背筋を伸ばした。いったい何を言われるのか。太ももに置いた手のひらが緊張で汗ばんでいた。
「……俺とあんたが恋仲になって、もうひと月になる。だから……その……これくらいのことなら、してもいいのではと思ってだな……」
 山姥切は腰を浮かした。伸びた指先がそっと審神者のあごを持ち上げる。まっすぐな瞳が向けられた。綺麗な碧色。吸い込まれてしまいそうだ、と思う。山姥切の顔がゆっくりと近づいてくる。目をそらせずにいると、やがて互いの鼻先がくっついた。
「……いいか?」
 その問いかけに、こくりと首を縦に振った。目を閉じれば、彼の唇が自分のそれに重なる。柔らかい感触に心臓が大きく跳ねた。数秒ほど触れ合ってから彼は離れていった。
 ドキドキとうるさい鼓動を鎮めようと胸を押さえる。これで終わりかな、そんなことを審神者が考えていると、山姥切は「まだ。もう少し」と再び顔を寄せてきた。
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No.8 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

化粧 | #姥さに 推しに会いに行くという審神者にもやもやする山姥切。


 審神者が鏡の前で何やら粧しこんでいる。普段は最低限のメイクしかしていない彼女だが、今日は違う。アイシャドウにリップ、チーク、マスカラ、ファンデーション、口紅などなど。とにかくいろいろ塗ったり引いたり重ねたりして、顔を作っている。
 いつになく浮かれた様子でその表情はどこか楽しげだ。いったい誰のためにこんなことをしているのか。
「主、どこかに出かけるのか?」
 鏡越しに尋ねれば、彼女は「ええ、ちょっと」と言葉を濁した。
「言えない場所なのか? 護衛は?」
「えっとその……推しに会いに行きます。前田くんが一緒です」
 そう言って、鏡の中の審神者が微笑む。
 俺の知らない顔だった。「そ、そうか」動揺を隠すようにそう返せば、審神者は「はい」と嬉しそうな顔をする。
「それじゃあ行ってきますね」
「ああ」
 うまく笑えただろうか。山姥切は審神者の背中を見送ってからそっと息を吐いた。そして、考える。推しってなんなのだ、と。
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No.7 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

口を塞ぐ | #姥さに 自分を卑下する審神者と修行を終えている山姥切。


 主の口から零れ落ちる言葉はすべて自分を卑下するものだった。
 霊力は低いし、才能もない。ただ真面目であることだけしか取りえがない、つまらない人間だ、と彼女は言った。俺が何を言ってもその言葉を撤回することはなく、いくら否定しても、彼女は自分自身を肯定しなかった。これでは以前とはまるで逆の立ち位置じゃないか。俺が修行に出る前、主はいつも俺のことをよく褒め、俺の言葉に喜んでくれたというのに。
「……もう何も言うな」
「でも、私はあなたが言うような立派な主では、」
「黙ってくれ」
 彼女が最後まで言い切る前に、俺は彼女の口を自分の口で重ねて塞いだ。そのまま深く重ね、彼女の口腔内に舌を差し入れる。彼女の肩がぴくりと震えた。逃げようとする彼女の頭を片手で押さえつけ、さらに奥へと進める。彼女の吐息ごと呑み込むように、彼女のすべてを奪うように、彼女のすべてを貪った。
「自分で自分を貶めるのはやめてくれ。……以前、主が俺にそう言ったんだぞ」
 それなのに、どうしてあんたが自分を否定するんだ。主の髪を撫ぜながら言うと、彼女は目を伏せて、ごめんなさい、と言ったきり黙り込むのだった。
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SS 〔1374文字〕 編集

No.6 by Icon of admin みやこ 〔2年以上前〕

溶ける | #姥さに 暑い日にはアイス。


 暑い夏の日だった。
 その日は朝から気温が高く本丸の庭に植えられている木々からは蝉の鳴き声が響いていた。山姥切国広は額に浮かんだ汗を拭いながら、早歩きで廊下を歩いていく。厨番から審神者へのおやつに、アイスクリームを預かって来たのだ。ガラスの器にころんと載せられたアイスは冷たくて美味しいに違いない。早く届けてやろう。そんなことを考えながら執務室へ足を向ける。
「おい、主。入るぞ」
 返事を待たずに障子を開けた。室内から生温い空気が流れてくる。どうやら冷房が入っていないらしい。山姥切は顔をしかめ、柱に取り付けられたリモコンを操作をした。途端に涼しげな風が吹いてきて火照った体を冷やしていく。
「まったく、冷房ぐらいつけろ」
 呆れながら声をかければ、端末画面とにらめっこをしていた審神者は気まずそうに苦笑いをして、「あはは、すみません」と謝ってきた。山姥切はため息をつく。きっと自分一人しかいない部屋で冷房をつけるのはもったいない、などと理由をつけて使わなかったのだろう。
「熱中症にでもなったらどうするつもりだ」
「さすがにそうなる前に冷房を入れますよ」
「……どうだか」
 この人は我慢強いので、性もないところで無理をしかねない。山姥切は机の上にアイスを置き、審神者に食べるように勧めた。
「ありがとうございます。暑い日にアイスは嬉しいですね」
 そう言って、目を細めてスプーンを口に運ぶ審神者の姿をじっと観察する。体調は崩していないようだがやはり少し暑そうだ。せめて上着だけでも脱いだ方がいいかもしれない。ほんのり赤く色づいた頬、こめかみを流れる一筋の雫――、山姥切はごくりと唾を飲み込む。
「山姥切くん?」
 不思議そうに見つめられて山姥切は我に返った。それから慌てて視線を外す。今自分が何を考えていたのか気づき、動揺する。
「あっ……、私だけアイスを食べてるのは申し訳ないですね。よかったらどうぞ」
 差し出された器にはまだ半分以上中身が残っていた。受け取ってはみたものの山姥切にはそれを味わうことはできなかった。食べたくないわけではない。ただそれどころではなかっただけだ。山姥切は再び審神者をそっと盗み見た。白い肌に浮かぶ赤みが妙に艶やかに見えて仕方がない。湧き上がってきた煩悩を振り払うために山姥切はぶんと首を振った。
(だめだ。これ以上は)
 このままでは審神者に対して良くない感情を抱いてしまう気がする。だからといって彼女から離れてしまうのもそれはそれで嫌だった。山姥切は自分の心がよく分からなくなって頭を抱えた。器の中のアイスクリームはどんどん溶けて形を失ってゆく。
「……山姥切くん? 大丈夫ですか? なんだか顔が赤いような……」
 心配そうに覗き込まれ、山姥切は自分の顔がさらに赤く染まっただろうことを実感した。もう耐えられなかった。山姥切は無言で審神者の手を掴んで引き寄せると、彼女の唇を奪った。ほんのり甘い。バニラの味だ。一瞬感じた甘さに思考を奪われたが、すぐに唇を離した。審神者の顔を見ることができず、かといって手を放すこともできずに俯いていると小さな手が優しく山姥切の頭を撫でた。
(……このまま溶けてしまいそうだ)
 ガラスの器の中に入ったままのアイスのように。
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